"福音を告げ知らせないなら、わたしは 不幸なのです"一コリント9:16

 皆さん、10月は 宣教の月と呼ばれます。今月は 福音を実行に移し、 人類の救いの知識を得られるように三位一体の神様との親しい関係を作り、信徒同士と交わり、良い多国籍バザーになるように祈りましょう。教皇フランシスコの世界宣教のメッセージをご一緒に 考えてみましょう。   ペドロ神父

2016年「世界宣教の日」教皇メッセージ「いつくしみをあかしし、宣教する教会」

1.教会が現在、祝っている「いつくしみの特別聖年」は、2016年世界宣教の日にも特別な光を投げかけています。この聖年は、「諸国民への宣教(missio ad gentes)」を、計り知れない大いなる精神的、身体的な慈善のわざとしてとらえるよう、わたしたちを招きます。この世界宣教の日にあたり、わたしたちは皆、神の優しさとあわれみのメッセージを人間家族全体に伝えるために、宣教する弟子として「出かけて行き」、各自の才能と創造力、知恵、経験を惜しみなくささげるよう求められています。教会は宣教の命令に従い、福音を知らない人々に心を向けます。教会はすべての人が救われ、主の愛を体験することを望むからです。。。                          

2.一人の人がいつくしみを感じるたびに、御父の心は深い喜びに包まれます。御父は初めから、もっとも弱い人々にも優しくみ顔を向けておられます。神の偉大さと力は、まさに幼い子どもや見捨てられた人、抑圧された人と一つになる力のうちに発揮されるからです(申命記431、詩編861510381114参照)。神は、助けを必要としている人々に寄り添い、すべての人、とりわけ貧しい人の近くにおられる、優しく心細やかで誠実なかたです。神は父母が自分たちの子どもの人生にかかわるように、人々の現実に優しくかかわってくださいます(エレミヤ3120参照)。。。               3.いつくしみは、「受肉したみことば」のうちにもっとも崇高で完全なかたちで表されます。イエスはいつくしみ深い御父のみ顔を明らかにし、「比較とか、たとえをもってこのことについて述べるだけでなく、ご自身でいつくしみを受肉されたものにし、ご自身の全部でそれを表されます」(教皇ヨハネ・パウロ二世回勅『いつくしみ深い神』2)。福音と秘跡を通してイエスを受け入れ、イエスに従えば、わたしたちは聖霊の助けによって天の御父のようにいつくしみ深くなります。。。まさにこの愛を通して、教会は御父の命令に気づき、それに従って生き、あらゆる文化や宗教と敬意をもって対話することを通して御父の命令を人々に伝えるのです。                         4. このいつくしみ深い愛は、教会の初期の時代と同じように、あらゆる世代や背景をもつ数多くの人々によってあかしされます。女性が宣教の分野で男性と並んで存在感を高めていることは、神の母性的な愛を表わす重大なしるしです。信徒の女性、修道女、そして多くの家庭が福音の告知や慈善活動など、さまざまなかたちで今日も宣教的な召命を生きています。。。                                 5.多くの地域において福音化は教育活動から始まります。何年もじっくりと耕し、忍耐強く実りを待っている、福音書の中のいつくしみ深い園丁(ルカ1379、ヨハネ151参照)のように、宣教活動の中の多くの時間と労力が、教育のために費やされます。こうして、誰もが不可能だと思っていた地域に福音を伝え、宣教することのできる人材が育まれます。。。                                   6.あらゆる民族と文化は、すべての人への神のたまものである、救いの知らせを受ける権利をもっています。いかに多くの不正義、戦争、人道危機が今も解決策を求めているかを考えれば、このことはなおいっそう、必要不可欠です。宣教者は、ゆるしといつくしみの福音が喜びと和解、正義、平和をもたらすことを経験から知っています。「だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、 あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい」(マタイ281920)という福音の命令は途絶えたのではありません。むしろ、あらゆる課題を抱えた現代の状況の中で、宣教のために新たに「出かける」よう求める呼びかけに耳を傾けるよう、わたしたち皆に働きかけています。。。                

7、聖年である今年は、まさに世界宣教の日の第90回目にあたります。世界宣教の日は、教皇ピオ十一世によって認可され、教皇庁信仰弘布会によって遂行されてきました。したがって、困窮しているキリスト教共同体を支え、世界の隅々にまで福音を告げ知らせる活動を力づけるために、世界中のあらゆる教区、小教区、修道会、教会組織、教会運動団体から寄付を集めるよう信仰弘布会に命じたわたしの前任者の賢明な指示を思い起こすことは、適切であると思われます。宣教する教会の交わりを表すこのしるしは、現代においても不可欠であるとわたしたちは信じています。自分自身の固有の関心事の中に心を閉ざさずに、人類全体に視野を広げましょう。                         あがなわれた人類の崇高なうつしであり、教会の宣教者の模範である至聖なるマリアよ、人間関係や文化、民族間の関係を新たにし、喜びにあふれるいつくしみをもって、すべての人を満たしてくださる復活した主が、神秘的なかたちで生きておられることをあらゆる場所で伝え、信じ続けることができるよう、すべての人と家庭をお導きください。 

バチカンにて  2016515日 聖霊降臨の主日 フランシスコ